回復期リハビリテーション病棟|回復期リハビリテーション.net

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回復期リハビリテーション病棟とは?

「回復期リハビリテーション病棟」を適切に利用するために、利用対象者の条件や、「回復期」ならではの特徴を知っておきましょう。また、実際にどんなスタッフが関わってくるのかもご紹介します。

入院できる疾患と入院期間

回復期リハビリテーション病棟へ入院する対象者は、厚生労働省が疾患などの条件や入院期間を定めており、専門の医師による判断が必要です。
疾患の発症から最長で2ヵ月以内の患者さんが対象となり、対象疾患ごとに決められた期間(1〜2ヵ月以内)に転院が必要です。例えば脳血管疾患や脊髄損傷などは発症から2ヵ月以内の転院が必要で、最大入院期間は180日。大腿骨や骨盤などの損傷であれば、転院は発症から1ヵ月以内で最大90日の入院期間が定められています。疾患や状態により異なるので、ご注意ください。

回復期リハビリテーションを受けるには、治療・手術を受けた急性期病院に診療情報提供書を送ってもらい、期日内に転院しなければなりません。まずは入院先の看護師または、「連携室」や「連携担当者」へ相談をするといいでしょう。
「命を救う」ことを使命としている急性期病院での入院は症状が安定するまでですが、回復期リハビリテーションでは入院期間は最大180日(疾患により異なる)と、長期入院が可能です。

入院から退院までの流れ

回復期リハビリテーション病棟の特徴

リハビリテーションが受けられる施設には、「急性期病院」「回復期リハビリテーション病棟」「クリニック」があります。

中でも「回復期リハビリテーション病棟」では、命の危険を脱するための急性期の治療を終え、自宅や社会に戻ってからの生活を少しでも元に近い状態に近づけるためのリハビリテーションを専門に行っています。入院期間は最大180日(疾患・状態により異なる)、リハビリテーションは時間1日最大3時間を行い、社会・在宅復帰をめざします。

厚生労働省により、1日最大9単位=3時間(1単位=20分)までと長時間のリハビリが認められています。患者さんの体への負担を考慮しながら、長時間リハビリを続けるのが難しい状態のときは1コマを20分や40分と短くし数回に分け、長時間頑張れそうなときには、60分を3回行うなど組み合わせて行います。

入院型施設のメリットは最大3時間のリハビリ訓練だけでなく、起床時から就寝時までの間、食事や着替え、歯磨きや整容、排せつなど日常的な動作も含めた生活そのものをリハビリととらえたサポートが受けられること。夜間の排泄時の補助なども含めた、24時間の手厚い看護が大きな特徴です。

他にも、安心してご自宅に帰れるよう、退院前に患者さんと一緒にご自宅へ伺い、家庭内の改修・補助器具導入の調査や自宅の段差などに合わせて強化したい訓練の見極めを行う家屋調査。また、退院後に使える介護保険申請のお手伝いや各種サービスの調整など、在宅への復帰に向けてさまざまな取り組みが行われています。

6段階ある病棟基準

「回復期リハビリテーション」と一口に言っても、実は看護師やリハビリスタッフの人数、1日に受けられるリハビリテーションの単位数・種類、重症患者の割合などによって、6段階の病棟基準に分けられます。

回復期リハビリテーション病棟の入院料1〜6の内容

回復期リハビリテーション病棟入院料

※画像をクリックすると拡大PDFが開きます。

最も高い病棟基準となる「回復期リハビリテーション病棟入院料1」では、言語聴覚士(ST)と社会福祉士の配置が義務付けられています。看護師の人員も、他と比べて充実しているのは一目瞭然。
回復期リハビリテーション病棟を選ぶ上では、急性期の治療後、なるべく早い段階での受け入れが可能かどうかもポイントになります。
また、施設によりリハビリ実施時間は異なります。病棟基準の要項だけでなく、1日のリハビリテーション時間も重要なポイントといえるでしょう。

チーム医療

回復期リハビリテーションでは、患者さんが一日も早く快適な日常生活を送ることができるよう、各分野のスペシャリストたちが医療・介護サービスを提供します。医師、看護師、薬剤師、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)、看護補助者、医療ソーシャルワーカーといった、各職種がチームとなり、医療・介護を行い、脳障害や運動マヒをはじめとする後遺症の回復や、日常動作の改善・向上をめざします。

患者さん一人ひとりに合わせた計画を立て、専任のスタッフによるリハビリテーションを実施。入院中のみならず、各種手続きや情報提供など、退院し社会や家庭に復帰できるようサポートを行える環境が整った施設も。

各スペシャリストが施設にそろうことで、「リハビリテーションだけ」「治療だけ」ではなく、入院検討中から、在宅復帰・社会復帰を実現するまで、段階に合わせて適切なサポートを行います。

9職種による質の高いチーム医療

関わるスタッフ9職種

患者さんとそのご家族を支える医療チームは各病院・病棟により違いはありますが、主に9つの職種から成り立ちます。それぞれの立場から回復期リハビリテーションでの役割を持ち、医療・介護サービスを行っています。

患者さんの細かな状態を診察、把握し治療方法を提案。入院中に症状や容体が変化した場合や手術が必要になったときは、迅速にほかの科の医師や連携先の急性期病院へ紹介します。看護師や栄養士とともに患者さんの健康状態・栄養状態の管理を行います。

「日々の入院生活もリハビリ訓練の一環」とする回復期リハビリテーションの特性上、日常生活を患者さんが自力で行えるよう介助し、心のケアをすることも看護師の役割です。患者さんの療養上のサポートや精神面のケア、医師の診療の補助など幅広い役割を担っています。

栄養バランスの整った食事を提供し、入院生活を支えます。患者さんの状態は一人ひとり異なるため、それぞれに合わせて食材や調味料も厳選し、オーダーメイドのメニューを提案。また患者さん本人やご家族に栄養指導なども実施し、退院後の食事への不安や疑問に応えます。

医師の診断・指示のもと、病気やケガにより生じた体の障害や運動能力の低下を改善し、「寝返りをうつ」「起き上がる」「立ち上がる」「歩く」といった基本動作の回復や維持を図ります。

身体的、精神的に障害のある人が自分で生活ができるようになるよう、「着替えをする」「入浴をする」「料理を作る」「仕事・作業をする」というように、日常動作や仕事、遊びなどの作業活動を通じて、体の諸機能の回復・維持を図ります。

主に「聞く」「話す」「物を飲み込む」といった、言葉や聴力、嚥下(飲み込み)に関わる障害が生じた人に対して、個別的な訓練を行い改善へと導きます。専門的なプログラムを通じて、退院後もより良い言語・コミュニケーション生活を送れるよう全力を尽くしています。

入院中の食事・入浴・排泄などの生活全般にわたって、直接的な介護に携わります。それだけでなく、ご家族に対して介護・介助に関する知識や技術を提供し、アドバイスするなど、退院した後も快適な暮らしができるようサポート。患者さんの自立をトータルに手助けする身近な存在といえます。

入院中の患者さんが治療・療養に専念できるよう、医師や看護師、リハビリスタッフ、ご家族と密に連携を取りながら、患者さんの不安を軽減。退院後も、社会福祉制度や各種サービスの紹介、諸手続きのサポートをし、在宅・社会復帰に向けて必要となる施設・機関、設備、人材の手配をフォローします。さまざまな相談を受け、問題解決・調整を行います。

投与量や副作用、薬同士や薬と食事との飲み合わせに注意を払い、内服薬や注射薬を適切に調剤。持病のある患者さんに対しては、医師との相談の上で、既に使用している薬の継続是非や種類・量の変更などを判断・調整します。退院後の服薬についても看護師や看護補助者と連携して薬物療法全般をサポートします。