理学療法士(PT)インタビュー|回復期リハビリテーション.net

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働くスタッフインタビュー / 理学療法士(PT)

理学療法士

プロフィール

学生時代のスポーツ経験から、リハビリに興味を持ち、現職を志す。患者のことを「家族のような存在」と考え、ただリハビリを行うのではなく、患者が前向きにリハビリを頑張れるようこまやかなケアも欠かさない。

―役割を教えてください。

起き上がる、立ち上がる、歩くといった基本動作の回復をめざして、物理的なリハビリテーションを中心に行うのが理学療法士の役割です。リラクゼーションやストレッチ、マシーンを使った筋力トレーニングのほか、患者さんの状態によっては一緒に病院周囲や街に出で応用歩行訓練を行ったり、買い物に行ったりもするんですよ。回復期でめざすのは、病院内の平坦な道を歩くことにとどまらず、デコボコした道や坂道、階段を前にしても困らなくていい状態にまで持っていくこと。自宅復帰、職場復帰を見据えたリハビリテーションのサポートこそ、回復期における理学療法士のミッションといえます。

―一般の整形外科クリニックで行なわれるリハビリとの違いは何ですか?

クリニックでも回復期リハビリ病院でも、20分以上を1単位としてリハビリを実施します。大きな違いとしては、回復期リハでは在宅復帰と社会参加を大きな目標とし、身体機能向上、生活環境調整の両面からアプローチしていくことです。特に家族や患者さん本人の希望に近づけるために、麻痺や障がいとどう向き合っていくのかの理解を促し、今後の生活をコーディネートしていくことが重要です。その中で、さまざまな徒手的技術はもちろんですが、社会資源や福祉用具などの知見が回復期リハビリのセラピストには要求されてきます。

―なぜ今の職業に就こうと思ったのですか?

私自身、学生時代に理学療法士の方にお世話になることがあって、その影響が大きいと思います。というのも、高校の時にバレーボールをしていたのですが、大会前になると毎回のように捻挫をする癖があったんです。せっかく練習を重ねてきたのに悔しくて、どんな状態でも試合に出たいという思いでしたね。そこで、地元で有名な整形外科に通うようになりました。それもただ治療を受けるだけでなく、テーピングの仕方を教わって自分でも巻けるように練習したりもして、それがきっかけでこの分野に興味を持つようになりました。

―もともと回復期の理学療法士になることを希望されていたのですか?

学生時代から回復期リハビリテーションに携わりたいと思っていました。勉強していく中で、回復期というのがリハビリの中でも大事な期間だということを知ったからです。もちろん一般のクリニックにも、「腰が痛くて動けない」「肩が痛くて仕事ができない」という方はいますが、それでも日常生活は送れます。しかし回復期にいる患者さんは、ちょっとした動作ですら困難な状態。そこに自分が関わって患者さんを良い方向へと導いていくこと。そしてそれが、その方の人生を大きく変えることになる、という点に大きな魅力を感じました。

―どんなところにやりがいがありますか?

長く患者さんと関われるので、良くなっていく過程を見られることです。体のことだけでなくプライベートの話もさせていただくことが多くて、毎日一緒に顔を合わせる家族のような存在になるんですよ。だから、元気になってご自宅に帰っていかれるのを見送る時は、自分のことのようにうれしいですね。

―逆に、どんな時に仕事の難しさを感じますか?

誰もが進んでリハビリを受けたいと来られるわけではなく、こちらの思い描いているとおりにはいかないこともたびたびあります。中には認知症の患者さんもおられますが、ご家族としては「良くなってほしい」という思いで入院を決めても、ご本人は何が何だかわからず、痛いのにリハビリを受けなければならない……。このような場合、まずは前向きになっていただくところから始めなくてはなりません。骨折の方は最長3ヶ月、脳梗塞などでは最長6ヶ月の入院期間。長いようで実はあっという間で、スタートが遅いと成果を得られないまま終わってしまいます。かと言って焦って無理強いすると、「もうリハビリは嫌だ」と思われて、先に続かなくなってしまう。このバランスが本当に難しいです。

―患者さんと接する上で大切にしていることはありますか?

患者さんが今どんなお気持ちなのかを常に意識することです。例えば、おしゃべりが好きな方、沈黙が好きな方、リハビリ中に会話をすると集中できない方など、求めている接し方もさまざま。表情や気分も日によって変わりますので、「疲れているようだけど体調が良くないのかな」「今日は元気だな。何かいいことがあったのかな」と気を配りながら、お声をかけるようにしています。こんなふうにいつも患者さんのことを考えていますが、大変だと思ったことはないですね。むしろ元気をいただいています。